何度か、夢を見ていた。

けれど、現実になって、こみ上げてきたのは嬉しさではなく、怖さだった。


私が今どこで何をしているのかなど、彼は気にも止めないだろう。そう思っていた。
彼は私を嫌っていたから。

今の私の仕事の居所を問う彼は、何を思っているのか。
私は、もうほとんど、彼の職場の異動など気に留めてなどない。

メッセージを見たときの胸の苦しさ、焦燥を占めたものが、優越感などの嬉しさではなく、怖さだったのは、彼のと関係で狂っていた私が、また現れるのではないかと、思ったからだ。

彼と縁を切ったときの、苦しさ、しんどさ。
数ヶ月食欲が出ず、体も痩せた。不安の駆られて、出会いの場にも行った。

今ようやく、日常の楽しさを見つけ、自分の生活のリズムが戻ったときだ。
再び、あの苦しい日々がくるかもしれないと思う恐怖が勝った。

メッセージは非表示にし、返事はしていない。この先もしないだろう。
今の私が落ち着いているのは、元気付けてくれた友人たちのおかげであり、何より新しい好きな人がいたからだ。ほどんど進展してないけれど。