ずっと引きずっていた人が、結婚するって。今月。
もう2月中旬だよ。先週末まで、今何してるのってメッセージ来ていたのに。もう私が知ってた部屋も引き払って、今新居にいるって。
今日で終わりにするって言われてあまりにもショックで、電話したいって懇願して、1時間くらい話した。(52分と5分)
話をして、いかに私がトンチンカンなことをしていたのか分かった。私は言葉選びが下手だと。私が夢中になって必死で言っていた言葉は、彼のなかではバランバランに不快に響いていただけで、全く届いていなかったのだ。
言葉選びが下手だと言われた事なんてなかった。彼曰く、恋愛になると夢中になって、私が普段かけているストッパーが外れて余計な事を言っているのだという。確かにそうかもしれない。恋愛面について私は最低点だったのだ。
恋愛でボロボロだった私に何かいいところはあるかって聞いたら一途なところって言ってた。重いっても取れる。私が繰り返したら、それを言われている今の俺の気持ちどうなのって言ってた。
もっと視野を広げて、楽に生きなよって言われた。人生短いようでまだ長いからって。自分は本当に好きな人とは結婚できなかった。それは過去に自分が苦い経験をいくつかしているから。私が今経験しているのは、自分がこれまでに経験してきた事だって。
彼の言う本当に好きな人というのは、だいぶ前に少し話していた人なのだろう。
あなたはもう俺の顔なんて見なくもないし、話したくないだろうけれど、これから先どこかで職場で会ったのなら自分は挨拶もするし、話すよって。

はじめに、いつから結婚が決まっていたのかって聞いたら、自分を傷つけるような事聞かない方がいい。だから自分も言わないって言っていた。
俺みたいなクズよりも、もっといい奴いるし。どんどん綺麗になっているから、いい事もある。私が綺麗になっていっていることを俺は知っているよって。

一旦電話を切った後すぐ、もう一度電話をかけた。3回目で電話に出てくれた。伝えたい言葉を思いついてどうしても伝えたかったのだ。
出会えてよかった。本当によかった。今日あなたが言ってくれた言葉を聞いてよかった。
多分ないだろうけれど、(まだ先は長いから)もし同じ職場になった時は、人として少しでもマシになるようになっていたい。その時は仕事のパートナーとしてのまた別の良い関係が築けるようになりたいって伝えた。
彼はそれになんて言っていたのか覚えていない。その後すぐに電話を切った。
私がメッセージで「電話してくれてありがとう 元気でね」と書いたら、「こちらこそ。さよなら」ってきた。

これまでは、どうして私を選んでくれないのだろうとそればかり考えていた。久しぶりに聞いた彼の声と話で彼はこういう人だった。そんな彼に私はなんて言葉を浴びさせていたのだろう。彼は生身の人間なのだと。
今は不思議と、なんで、どうして、なんて思っていない。気持ちにやっと整理がついたのだろう。

彼との電話が終わった後、同性の友達に電話をかけた。彼とのことでずっと相談に乗ってくれていた子だ。今日のことを話したら、良かったと喜んでくれた。
彼女とこれからの話をしていたら、明るい気持ちになっていった。そうだ、恋愛だけじゃなくて楽しいことは沢山あるんだと。
前もずっと彼女だけでなく、周りの相談に乗ってくれた友人たちもそう言ってくれていた。私はそうだよねって応えながらも、埋められない空洞が心にずっとあってそれは他のものでは満たされないのだと暗い気持ちが心にずっとあった。
けれど今はそんな気持ちは前ほど浮かんでこない。すぐには難しいだろうけれど、その気持ちが浮かんでこないように、少しずつ満たしながら、生きていこう。